劇場版エウレカセブン作品群は「なぜ」つまんないと批判されがちか
アニメ版続編のA.Oだけでなく、ポケットの中は虹でいっぱいやハイエヴォリューションシリーズなど劇場版アニメ化もなされている交響詩篇エウレカセブン。
しかし率直なところ、劇場版はどれもその評価が芳しくありません。
交響詩篇エウレカセブンを愛するファンの一人として、劇場版エウレカセブン作品が「 なぜ 」評判がよくないか、批判されがちか考察します。
ほかの劇場版アニメとの差は?
2018年11月公開のANEMONE / 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューションから遅れること、数か月後に話題になったツイートです。
2019年、20年ぶりに蘇った劇場版アニメ シティハンターがヒットした理由として、とあるユーザーがtwitterでつぶやきみんなが納得した、当得て的射る表現でした。言い得て妙とはこのことですね。
声優陣、特に主役の冴羽獠を務める神谷明さんももう結構な高齢になっているはずなのに変更しなかった点も素晴らしい。
「 ラーメン頼んでラーメン~ 」は関しては同時期にコードギアス本編の続編として公開された 復活のルルーシュなんかも同じように思えます(総集編劇場版の続編だけど)。
やっぱりルルーシュの頭脳と無茶苦茶展開がないとコードギアスっぽくないもんね。
劇場版エウレカセブンが不評な理由
話戻って、じゃあ劇場版エウレカセブンはラーメン頼んでラーメンが出てこなかったのかってはなし。
エウレカセブンに限っていえば、同じラーメンのつもりでラーメン(しょうゆ)だったりラーメン(とんこつ)だったり、人によって期待している部分が大きく大きく違うところが根っこにあるのではないでしょうか。
一番表面的な問題は「 使いまわしが多い 」「 正当続編じゃない 」なのでしょうけども、それは本質的な問題ではないように思えます。
求められている「 交響詩篇エウレカセブン 」像があまりにも広すぎるんです。
魅力的な要素が多すぎたエウレカセブン
- レントンとエウレカのラブラブぶり
- 魅力あふれる個性的なキャラクターたち
- 吉田健一氏によるキャラデザ
- 独特な世界観と壮大なストーリー
- SUPERCARをはじめとしたハイセンスな音楽
- LFO・KFLによるリフボードマニューバと空中戦(&板野サーカス)
- アネモネの存在と48話 バレエ・メカニック
エウレカセブンの魅力って、私が思いつくだけでもこれだけあります。しかし全部が全部大好きって人はあまりいなくて、人によって好きな要素がバラバラ。
たとえば私は、ただアネモネと空中戦・板野サーカスが見たいだけ。吉田健一さんのキャラデザも好き。
レントンとエウレカのラブストーリーははわりとどうでもいい。お前らは銀河号にラブラブ天驚拳でもかましてればよろしい。
だから私としてはANEMONEなんか最高でしたし、ポケットは虹でいっぱいもメカと戦闘カッコよくて満足できたし、ダントツに不評なハイエヴォリューション1も冒頭30分で十分楽しめました。後半はうーん。
もちろん人によっては、段々デレていくエウレカとレントンのボーイミーツガールが好きとか音楽が好きで観てたとか、いろいろあったと思います。
その辺の「 人によって違う 」のゾーンがあまりにも違い過ぎたから、劇場版エウレカセブンはなにをやっても批判されるようになってしまったんじゃないかと。
だからってこんなん全部詰め込んだら、ラーメン(塩とんこつしょうゆ魚介塩台湾担々まぜつけめんヤサイマシマシ)になってしまう。
それはそれで、みんなが望むラーメンではないんですよね。
テレビアニメならではの十分な尺と奇跡のバランス
原典にして原作となるテレビアニメ版は50話も尺あったからすべての要素をうまく消化できたんです(そのバランスの妙味がまたスゴイけど)。
最初は塩ラーメンだして、次はとんこつ、次はしょうゆ、たまにピリッと担々麺、みたいな具合で。
単純に2時間にも満たない劇場版に全部詰め込めっていうのはさすがに酷な話し。
あんまり言うと塩とんこつしょうゆ魚介塩台湾担々まぜつけめんヤサイマシマシ出てきちゃうけど、食いたいか?
私はイヤです。
まとめ:劇場版エウレカセブン作品群は「なぜ」批判されがちになるか
結局、エウレカセブンでなにが観たいのか。それにつきます。もちろん続編や使いまわしのないが観たいんでしょうけども。
アニメ版のレントンとエウレカのその後を描いたストーリーそのものの続編はA.Oでやってますし、劇場版の使いまわしのシーンもそれなりにクオリティの高いシーンを使っているのでそこまで違和感はないし。
(さすがに使いまわし過ぎ&構成がマズかったハイエヴォリューション1はともかく)
やはり本質的な問題は、ファン一人一人によってその差が激しい点が、劇場版エウレカセブン作品に一喜一憂する一番の原因のように思えます。
その点、私にとってANEMONEは最高のラーメンでした。ごっつぁんです。
ディスカッション
コメント一覧
アネモネ、見逃してたのでAmazonプライムでようやく見ましたー。
個人的には、アネモネ主観は悪く無かったけど、
アネモネがダイブした先で過去映像だから破壊的過ぎて、
違和感がありました。最後ガリバーのカオスも意味不明に感じちゃって…結果、劇場じゃなくてちょうど良く感じました。
子供の頃にエウレカセブンを生で見てました
当時は独特な世界に魅力を感じて、理不尽から逃げてでも立ち向かって成長していくレントンに共感してどんどんハマっていきました。
そういうのもあり、劇場版やAOで自分が見ていたレントンが無かったことにされてる感じや大好きなゲッコーステートメンバーやアネモネが違うキャラにされてるのがすごく不愉快なんですよね……
同年代のファンと話しても同じように感じてる人が多いので、そんな感想があっての評判かなと思いますよ
作品としてそうするべきって話ではないですが、ファンが求めてたことを一言で言うと『”約束の場所”に集合するアニメ版のレントンとエウレカがみたい』に尽きるんじゃないでしょうか。
日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください(スパム対策)。