ピエロマスクの偽マフティー=クェスモチーフ説はこじつけか – 劇場版 閃光のハサウェイ

劇場版 閃光のハサウェイに出てきたピエロマスクの偽マフティーがクェスモチーフ説をこじつけって言われ、悲しみを得た私です。書いたのはこの記事

こんなちっちゃいことにいちいち反応するようじゃ、人間が分かり合える日なんて永遠にこないってわかってる。

けどいいんだ。

だってこの人、暇なんでさぁ。

ホント暇人の戯言ですし、あくまで個人の意見としてお目汚しお許しください。

なお、閃光のハサウェイおよび小説 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレンのネタバレを含みます。ご留意。

こういう説デス

クェスを意識してるっぽいピエロマスクの偽マフティー

偽マフティーっていうかもはや偽クェス 劇場版 閃光のハサウェイより © 創通・サンライズ

偽マフティー=クェスモチーフ説を要約すると、劇場版 閃光のハサウェイで登場した偽マフティーのうち、シャトルの操縦席に座っていたピエロマスクがクェスに見立てられたもの、って話。

ハサウェイに銃を向けてあとちょっとで主人公キルできそうだったところを、ハサウェイに遅れて駆けつけたケネスに射殺されたアイツです。

一番わかりやすいのはビジュアル的なところで、ピエロについた二つ緑の房がクェスの緑髪のツインテールを彷彿とさせるよね、って話。

それだけなら偶然をこじつけた可能性大。もちろん、ほかにもクェスを意図したといえる根拠はあります。

(ちなみにこの説は別段私一人が主張しているわけではなく、同様に解釈してる方はTwitterなどでもちらほら見かけます)

意味なく原作改変するとは思えない

驚いた顔のクェス

本物のクェスはこっち 機動戦士ガンダム 逆襲のシャアより © 創通・サンライズ

で、一番の根拠は、ピエロマスクは閃光のハサウェイ原作小説を改変してまで登場させている点。

このシーン、原作小説と劇場版 閃光のハサウェイの違いをざっくりまとめると下記。

  • 原作小説ではピエロマスクは出てこない(海賊マスク)
  • ハサウェイが撃たれそうになるシーンもない
  • コックピットはハサウェイ単独で制圧し、ケネスはこない

これだけ違いがあって、しかもマスクの房の色は緑でクェスの髪色と一致してる。意図がないとは思えないんですよね。

しかも、ほぼほぼ原作通りでかなり忠実に映画化されてるのに、あえてこの辺りだけ変えているあたり、やはり意図があると感じられます。

再現された悲劇

さらにいえば、ピエロを殺したのがケネスな点、ピエロをみたハサウェイの動きが止まった点にこそ、制作陣の意図を感じます。

まずピエロマスクを殺したのがハサウェイではなく、ケネス大佐である点。

ピエロマスクを第三者であるケネスに撃たせることで、劇場版 逆襲のシャアで目前で第三者にクェスを殺されたシーンを再現する意図でしょう。

原作小説の閃光のハサウェイではこのシーンでハサウェイが単独でコックピットまで制圧しており、ケネスはコックピットには現れません。

また、ギギ(&クェス)の声に突き動かされ、偽マフティーを制圧していたハサウェイが、ピエロマスクを見た瞬間、白昼夢でも見たように動きを止めています。

これもまた、ハサウェイがピエロマスクの姿に一瞬クェスを意識してしまった演出に見えます。ついにクェスが死神として現れた、とハサウェイは感じたのではないでしょうか。

まるで白昼夢のように大立ち回りをしたハサウェイが動けなくなったことの説明がつかない。クェスの影を見たから動けなくなったとみるのが自然。

劇場版 閃光のハサウェイだからこその演出

上記でケネスがピエロマスクを殺したのが第三者によってクェスが殺されたことを再現していると書きました。

が、これは劇場版ならではの演出。

実は原作小説の閃光のハサウェイの世界では、クェスを殺したのはチェーンではなくハサウェイなのです。

(そもそもチェーンは登場すらしない)

それもあってクェスに見立てたピエロマスクを第三者が殺す演出は原作小説版の閃光のハサウェイではあり得ません。

そういう意味でも、ケネスによるピエロ射殺は、原作小説と劇場版におけるクェスの死に方の違いに合わせてあえて演出として取り入れたと考えるのが自然でしょう。

閃光のハサウェイの原作小説と劇場版でクェスの死が違う理由は、実は原作小説版 閃光のハサウェイは劇場版 逆襲のシャアの続編ではないから。

閃光のハサウェイは本来、逆襲のシャアのボツ脚本をもとにした小説ベルトーチカ・チルドレンの続編なのです。

ただ、映画化されるにあたって、劇場版 閃光のハサウェイはベルトーチカ・チルドレンではなく劇場版 逆襲のシャアの続編ってことになりました。

ベルトーチカ・チルドレンではハサウェイはチェーンを殺すころなく、むしろネオジオンの最高戦力の一角αアジールを撃墜したことで、無断出撃も許されて英雄扱い。

一方、逆襲のシャアでは無断出撃のうえ、明確な殺意をもってチェーンを殺害。なのに許されてるの、さすがに謎ですよね。

そのほかベルトーチカ・チルドレンその辺りの違いについては別途解説していますので、気になる方はコチラよりどうぞ。

ただ、本当は買って読むのがオススメです。どういう流れでクェスがハサウェイに殺されるのか、とか。

ちなみに、ベルトーチカ・チルドレンは小説だけじゃなくてコミカライズもされてます。

まとめ:ピエロマスクの偽マフティー=クェスモチーフ説はこじつけか

といってもこれらはあくまでも私個人の解釈。「あのピエロマスクはクェスさ!」と公式に言及されたわけでもありません。

単に私自身の考えすぎの可能性は否めない。

けど、ガンダム史上最高峰のクォリティで制作された劇場版 閃光のハサウェイです。

それぐらいの仕込みはあってほしい、と思う。